狼として生きる

音もなく 臭いもなく 智名もなく 勇名もなし

マネーボール

映画が面白かったので,すぐに原作も読んだ.

マネー・ボール (RHブックス・プラス)

マネー・ボール (RHブックス・プラス)


(映画版の脚色が気になるばかりだった.)
各所で評判になっていたのに,"野球が苦手"*1という理由で避けてしまっていたことを反省させられる,すばらしい内容だった.


ビジネス書として読まれる向きがあるようだが,個人的には投資・資本主義の話として読めたように思える.稀少性とか,FIRST IN CLASSとか.その他大勢を出しぬいてこそ,勝てる.


それにしてもビリー・ビーンは魅力的だ.主観のカタマリだが,だからこそ,データや客観的な指標を武器に,同じく主観や伝統・惰性に凝り固まった業界秩序の破壊を目論む.
嗚呼."Think Different (君たちは間違っている!by 宮台真司)"とかなんとか..


原題は "Money Ball: The Art of Winning An Unfair Game"だそうだ.副題がとても大事だと思うのだけれど,日本語版では完全に消えている.副題をうまく生かしていていただければ,もっと早くに読めたかもしれないと,恨み言で締める.

*1:野球部的なものが苦手

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