狼として生きる

音もなく 臭いもなく 智名もなく 勇名もなし

小出裕章先生の本2冊と感想

読了しました.
不勉強な私にとって,大変に得るものの大きい本です.

隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ

隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ


放射能汚染の現実を超えて

放射能汚染の現実を超えて


神保哲生さんは"途中から,スローライフの本を読んでいるんだっけ?と思ってしまう"
と評されていましたが,同様の感想を持ちました.
究極的には,エネルギー浪費型の社会構造をどうするか,ということが問題だという話です.
(個人的には,他国が再生可能エネルギー&省エネに舵を切る中,方向性の変えられない日本の姿を思い,戦艦大和ガダルカナル島での餓死者のことを思います.)


原子力発電や再処理工場を推進することにはそもそも合理性が伴わず,
推進側は都度"原子力発電はコストが安い/石油代替/不況時の景気浮揚"などと売り文句だけ変えられてきた.
ウランの可採年数や核燃料サイクル(再処理,高速増殖炉)などの問題など,推進側にとっては関係がない.
"原発"という,既に出来上がったプラットフォームにしがみつくこと/しがみつき続けることが問題であったのではないかというのが私の見解です.
(原発のビジネス的側面は週刊ダイヤモンドも読んだほうがいいかもしれません.)

週刊 ダイヤモンド 2011年 5/21号 [雑誌]

週刊 ダイヤモンド 2011年 5/21号 [雑誌]

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