人生の土台としてのファイナンス 実践編
http://d.hatena.ne.jp/boshi/20080111/p1
先日の続き。
運用に関する基礎知識を付けた上で、個人が具体的にどういう手段をとるかというところまで踏み込みたい。
投資リターンの80%はアセットアロケーションで決まる。
(内藤忍)
内藤忍の資産設計塾 実践編 ―自分も資産も成長する新・資産三分法
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これはつまり、日本株・日本債券、外国株・外国債券、土地、コモディティなど、どんな投資対象にどういうバ
ランスで資産をの配分するかで既に勝負が着いている、という意味。
ざっくり言うと、投資といえば株式投資、日本株でデイトレードするだけが投資じゃないよという意味。
何年か前に中国・インド投信買っとけば今頃何倍よって話だし、2005年の日本株でインデックスベースでプラス
40%のリターンがあったのだから猿でも増えるってことだし、むしろ40%以下のリターンならカモにされてるってことでもある、と思う。
- 作者: 木村剛,KFi
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生活防衛資金は生活費の3ヵ月分。
最低でもそれくらい確保して、投資せよ。
(投資は余剰資金で!)
数十万円の貯金があるなら、投資を始めることを考えてもいい。
(個々人のリスク許容度によって異なるので、一概にいくらあればOKとは言えない)
また、余裕資金の運用としては、証券会社のMMFもしくはMRF、ネット銀行の1ヶ月定期などが便利。
(個人向けマネックス債はここで使える)
また、借金をして投資をすることは懸命でない。
仮に年利5%で借金をして投資をしても
確実にリターンを得ることは用意でない。
5%の利払いを回避するのは、5%のリターンを確実に得ることと同義。
ローンを組んでいる人は、さっさと繰り上げ返済しなさいって意味。
年率15%とか?のリボ払いなんて論外。
さあ、次は具体的な戦略。
ここでは藤沢数希の案を採用する。
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
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割合としては、以下の表。(日本債券は、ゼロ推奨。)
アセットクラス | 推奨比率 | 100分率[%] |
---|---|---|
日本株式 | 15 | 10 |
外国株式 | 85 | 56.7 |
外国債券 | 50 | 33.3 |
最適フロンティアなどの話は、割愛。
どこでどのように買うか。
手数料が割安で、対面の営業マンに騙される可能性が無いネット証券で取引をすべき。手数料も割安。
(対面営業の証券会社、銀行の窓口、郵便局は論外)
どんな金融商品を利用するか。
→インデックスファンド
投資信託に付き物の"手数料"を意識せよ。
アクティブファンドの大半はインデックスファンドに勝てない。
どこの証券会社でどの商品を購入すべきか。
代表的なものを。
証券会社 | イートレード証券 | マネックス証券 |
---|---|---|
日本株式 | STAM TOPIX | インデックスファンドTSP |
外国株式 | STAMグローバル株式 | トヨタアセットVGか年金インデックス |
外国債券 | STAMグローバル債券 | 年金インデックス |
ごめんなさい。他の証券会社もしくはイーバンクは、検討していないのでわからない。
買い方。ドルコスト平均法を意識する。
『ドルコスト平均法は得でも、損でもない(山崎元)』が、例えば、何も知らない素人が一度に100万円ぶんの投
資信託を購入して、直後にサブプライムショックで損を被るなどの例は避けられる。
こういう事態を防ぐのに、たとえば、毎月3万円ずつ、1年で36万円を投資するとして、以下のように購入す
ればOK
例。さきほどの配分比率を参考にすると合計36→日本株4:外国株20:外国債券12と配分すればOKなので、以下の表のようになる。
タイミング | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本株式 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
外国株式 | 1 | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 | 20 |
外国債券 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 12 |
1ヶ月の投資額 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 36 |
バランスファンドの是非。利点としては1種類のファンドで済む利便性、そして何も考えなくてOKな点か?
自分で自分のアセットアロケーションを決めることの出来る投資家には不要。
それでも、どうしてもという場合は、直販のセゾン投信や、イートレのスゴ6、マネックスの資産設計ファンド。
手数料の高いものが多いなか、とても良心的な手数料設定だから。
マネックス資産設計ファンド
http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/syohin/tousin/kihon/guest?MeigCd=++0035020000
モニタリングとリバランス。
アセットアロケーションを組む意味は、理想の投資配分を想定し、その配分を維持するところにある。
理想の配分とのズレを観測し(モニタリング)、定期的に調整する(リバランス)ことが大事。
増えたものを売って、減ったものを買い増しする。
といっても、毎月ドルコスト平均法で買い増ししていくのであれば、下がったものを買うことでバランスがとれるようにすればOK。
エクセルで記録用の計算シートをつくれば、簡単。